探偵の七つ道具

探偵の7つ道具

探偵の7つ道具とは何でしょうか?調査時に使用する調査機材や携行品などを連想すると思いますが、各探偵社の事業規模や調査技術によって機材の種類や機能に差があるようです。また、10年以上前と比較して大分進歩してきています。

(1)昔の7つ道具

10年以上前では、尾行・張込み・聞込み等で一眼レフカメラ、小型カメラ、単眼鏡やマイクロカセットレコーダー、手帳(時刻表や地図掲載)や変装用上着、メガネのほか切符用小銭など携行します。また、複数人で行う調査では連絡手段としてトランシーバーを使用していましたが、現在でも免許不要の特定小電力トランシーバーを使用していますが・・・。

(2)デジタル化した調査機材

証拠取りで必要なビデオカメラ、一眼レフカメラは、小型のデジタルビデオやデジカメに変わって来ています。大容量のマイクロSDカードにより交換用のフィルムは不要でバッテリーも長時間駆動ができるよう進化してきました。光学ズームも可能で、車の中から無人で密かに24時間撮影もできます。ドライブレコーダーも全方位記録のものが出て来ていますね。スマートフォンも高解像度のものが出てきました。長時間の撮影は発熱による制限がありますが短時間であれば撮影できます。但し、盗撮の嫌疑をかけられない様注意が必要ですね。

マイクロカセットレコーダーは、ICレコーダーに代わっています。長時間の録音が可能ですが、予備バッテリーも携帯しておきます。擬装用のペン型ICレコーダーは、聞き込みで相手に知られずに録音する場合に使用しますが重宝しています。突然に録音が必要になったりしますので操作は簡単なものを使用します。また、手帳代わりにも使用します。

地図も地図アプリで現在位置情報が得られ、しかもストリートビュウや航空写真で実際の風景のように見ることが可能になっています。

ここまでで言えば、小型軽量化したカメラやICレコーダーおよびスマートフォンに単眼鏡と変装用の眼鏡や代え上着程度で十分、尾行、張込みは可能です。徒歩による尾行では、切符の購入に小銭を用意していたものですが、今ではスイカやイコカ、ピタパ等の交通カードが殆どの路線で対応しています。現在では対象者の殆どは交通カードを利用していますので必需品になりますね。

(3)グループによる調査

徒歩尾行にしろ車輌尾行にしろ複数で対象者を尾行する場合、対象者の位置や状況を逐一共有する必要がありますし、待ちか続行かの指示を受けたりするため小型のトランシーバーを使用したものです。今では、無料の通話アプリのグループ通話が使えますので便利になりました。但し、全員スマートフォンを所有しておく必要があります。ガラケーではグループ通話に参加できません。

(4)遠隔での監視

車輌尾行では、GPS発信機の出現により大きく変化しました。10年ぐらい前からありましたが衛星の追加により高精度化され且つ自動検索により長時間稼動が可能になったこと、レンタル業者が増えたことが素人でも使用する方が増えることに繋がり結果としてトラブルもよく見受けられます。

車輌尾行では、対象者の車を尾行する場合、信号機などのタイミングで見失うことを防ぐため複数台で対象車輌を挟みながらおこないます。しかし、一度見失うとそこで調査は終了となっていました。GPS発信機を対象車輌に装着しておけば、たとえ見失ったとしてもその後、駐車している場所が分かるため継続して尾行が可能になります。かなり有力な調査機材となります。

夫婦のパートナーや会社車輌の運行管理、家族(子供、徘徊老人)の監視などどこからでも装着している発信機の位置がわかり遠隔監視としても有用です。探偵でも尾行以外の用途として「対象者の行動パターンの把握」に使用します。一度装着しておけば、事務所にいながら調査方法を策定でき調査費用を抑制させるツールとして極めて有効です。

このGPS(追跡装置)は、第三者の車に取り付ける場合は、刑法に抵触する可能性が高いので秘匿性が重要になりますね。特に取り付ける場合は住居不法侵入に気をつけること、また見つかったらプライバシーの侵害で賠償請求される恐れがあります。執拗に尾行せず相手に気づかれない様にする必要があります。夫婦であればパートナーに装着してもらえば罪にはなりません。

(5)探偵業務ははアナログ

探偵の仕事の半分以上は行動調査(浮気、素行など)となります。それには尾行・張込み・聞込みが主体となりますが、対象者の行動を逐一把握し証拠撮りします。これらに使用する道具は小型軽量化およびデジタル化していますが探偵の仕事は泥臭いアナログ的手法で行っています。AIでも無理な仕事ですね。経験と勘、すなわち調査技術がものを言う世界です。

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